2017年10月5日 更新

ICOはIPOとどう違うのか?そしてICOは投資初心者には危険?

新しい形の資金調達方法として、また仮想通貨による投資手段として「ICO」が話題となっています。このICOとはどのようなものなのか、IPO(新規株式上場)との比較も交えて見ていきましょう。

そもそもICOとは?

COとは「イニシャル・コイン・オファリング(Initial Coin Offering)」の略で、このところ急速に注目を集めている資金調達の手段です。ただ、資金調達をしたい企業がビットコインのような仮想通貨(クリプトカレンシーとも呼ばれる)を発行するのかといえば、そうではありません。

資金調達を目指す企業等は「トークン」を発行(=売却)します。次いで、そのトークンを欲しい人はビットコインやイーサリウム、ネムといった仮想通貨で購入します。それによって企業は資金調達が可能となります。

また、資金調達をした企業は取引所において発行したトークンの上場を目指します。トークンを上場させることで、トークンに流動性を提供することが可能です。一方、トークンの購入者はトークンが取引所で値上がりすれば、売却することでキャピタルゲインを得ることができます。

ICOでの資金調達は2017年5月以降急増し、7月には世界での資金調達額が6億ドルを突破したと見られています。

IPOとの違いは?

ベンチャー企業の資金調達といえば、これまでで言えばVCからお金をもらい新規株式上場、その後その上場して株価を上がったものを売却するのが代表的存在でした。
この一般的な上場と仮想通貨を用いた上場には違いが多くあるのですが、発行するのが株式かトークンか以外に、大きな違いは以下の3点です。
まずは 証券会社の介入が歩かないか、その次に上場までの準備作業量や期間、他にも投資家や購入者の権利などが大きく変わるポイントであると言えます。

証券会社の介入についてですが、そもそも普通の上場では証券会社が上場するために指導や審査を行います。
しかし、ICOで企業が直接お金を払う投資家から資金の調達を行うため、第三者を挟むことがありません。
準備にかかる作業量や期間ですが、IPOでは中期計画書の提出であったり、それにかかる膨大な事務作業や時間が必要となります。
一方で、ICOではホワイトペーパーと呼ばれる一種の仕様書を作成するのみで、現時点ではスピーディーな資金調達計画が可能です。そのかわりこの仕様書がショボいようでは資金を入れてくれない投資家がほとんどなので気を付けなければなりません。
トークンの購入希望者はこの仕様書の正確性や将来性によって企画がどう成長するかや実現可能かを判断して購入するかどうかを決めます。
ただし、この仕様書に記載されている内容は発行企業が任意で発信できる情報であるため、正確なものかどうかはわかりませんし。限られたものであると言えます。
最後に投資家や購入者の権利についてですが、IPOでは、投資家(=株主)は株主総会の議決権行使を通じて投資先の経営に対して影響力を行使できますが、ICOではトークンの所有者に過ぎないため、原則として経営に対する影響力はありません。
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話題に上がるのとその問題点

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資金調達側から見ると、IPOよりも都合の良いところも多いので流行るのはよくわかります。
ICOですが、話題となる理由は実は投資家側にもあります。

ICOで決済で使われることの多い仮想通貨のイーサリアム自体も実はICOで資金調達を行い生まれました。
ICO後にトークンの価格が数十倍に上昇して投資家も利益を得ています。
その他にもトークンの価格が数パーセントの利益などではなく、2倍以上になるICO案件が非常に多かったため、一気に注目されることになりました。

これらの例から、資金調達する企業側だけでなく、投資を行っているトークン保有者側にも相応のメリットが期待できるとなれば、このシステムは生まれませんし実際これで稼いでいる人も多いのが実態となっております。

ですが、いいことづくめのように見えるICOですが、無視できない問題もあります。
IPOの場合は第三者機関である証券会社が企業を指導するため、実体のない状態で会社のIPOは実現しません。
ですが一方で、ICOは全て投資家の自己責任で投資を行うものであり、調達後姿を消す企業などもなきにしもあらず、という状態です。

現状ではICOが企業成長促進の仕組みとして一般社会に普及しているとは言えない状態で、実情詐欺のような案件が隠れている可能性は否定できません。
そのため、投資初心者が安易に手を出すと痛いしっぺ返しを受ける可能性があります。
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