2017年3月16日 更新

開発者が考えるビットコインの未来と可能性

ビットコインはいつ、どのような目的で作られたのでしょうか。開発者とされる人物がビットコインを考案した意図や、ビットコインの本質、そして将来性などについてご説明いたします。

■ビットコインとリアルマネーの違い

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ビットコインの本質を充分に理解するためにはまず、日頃の暮らしで実際に使っている「目に見えるお金」、つまりリアルマネーの概要について把握する必要があります。

国内で流通しているリアルマネーは、その国の政府(正確に言えば中央銀行)が発行しています。日本では紙幣については造幣局が発行元になっており、紙幣は正式には日本銀行券とよばれています。リアルマネーは国の定める固有の単位がつけられ、日本では円、アメリカではドル、EUではユーロが基本単位となっています。

それに対してビットコインには、リアルマネーでいうところの発行元が存在しません。ビットコインは原則として開発者によって生成されたプログラム上で発行され、ユーザーのもとに届く仕組みになっています。届くといっても、現実に形をもった通貨が積み立てられるわけではありません。すべてのコインはデータ上で管理され、一切の取引は開発者がつくった元帳に記録されます。

■リアルマネーとの違い

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ビットコインとリアルマネーの本質的な違いは、発行元などのバックボーンの有無です。リアルマネーは国および政府という後ろ盾をもちますが、ビットコインにはそれがありません。また、ビットコインは流通の基盤となる市場をもたず、取引は基本的に個人間で行われます。交換所とよばれる取引の仲介システムは存在しますが、あくまでも売り手と買い手を効率よく結びつけるためのもので、レートを安定的に保つなどの役割はもっていません。

ビットコイン擁護派は利用のメリットとして、「流通の自由さ」を挙げます。政府機関とは独立して流通する通貨のため個人間における取引が容易であり、第二の通貨として有用だというのが彼らの主張です。国が管理するリアルマネーはさまざまな財政政策などでレートが安定しやすい反面、ひとたび情勢が不安定になれば一気に価値が暴落するリスクをはらんでいます。ビットコインが普及している環境ではリアルマネーの代替品として利用することができます。
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ただし、独立した通貨であることは強みでもありますが、一方で弱みにもなります。前述した通りビットコインは明確な発行元が存在しません。通貨としての価値はその時々の需要と供給のみできめられるため、運用の仕方によってはリスクばかりを背負い込んでしまうことになりかねません。昨日まで何十億という価値のあったコインが一夜にしてまったくの無価値になってしまうことも、現実として起こり得るのです。ハイリターンを選ぶか、ハイリスクを避けるか。それはビットコイン保有者の裁量にかかっていると言えるでしょう。

■開発者に聞く!ビットコインが普及した理由

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ビットコインが産声をあげたのは2009年、「ナカモトサトシ」と名乗るエンジニアが寄稿した1本の論文がきっかけでした。ナカモトサトシ氏は決して、最初から汎用仮想通貨をつくろうとしてビットコインを開発したわけではありません。同氏がめざしたのは、p2pの仕組みを利用したまったく新しいオンライン決済システム。論文をよく読んでみると、ビットコインがもともと決済に特化した仮想通貨として生み出されたことがわかります。

さて、ここで根本的な疑問です。ナカモトサトシ氏はなぜ、既存の通貨ではない新しい仮想通貨を開発したのでしょうか。その答えを簡潔に表すならば、「既存の通貨ではできないことを実現したかったから」ということになります。その証拠として、ビットコインには画期的で利便性の高いいくつものテクノロジーが採用されています。

ブロックチェーンの仕組みについてはすでに説明してあるので、ここではオープンソースシステムについてふれておきましょう。あらゆるプログラムやウェブサイトはコンピュータが解読しやすいようにつくられた特殊な言語によって書かれており、これをソースとよびます。オープンソースとはプログラムのもととなるソースが無料でいつでも公開されている仕組みのことで、JavaやUNIXなどもこのカテゴリに入ります。要するにビットコインは、専門知識をもったエンジニアであれば誰でも自由にソースを閲覧できるプログラムなのです。
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初心者の方はここで、「ビットコインって仮想通貨じゃないの?」と思われたかもしれませんね。このあたりが少しややこしいのですが、ビットコインは通貨であると同時にプログラムとしての側面ももっているのです。プログラムであるため、ビットコインをアプリとしてスマホやPCにインストールすることも可能です。インストールしたビットコインには元帳が記録されており、自分が保有するコインの残高を知ることができます。オープンソースであることがビットコインの透明性を高める要因ともなっています。コードの読み方さえ知っていれば誰でも元帳のデータにアクセスできるため、ほんのわずかな不正でも整合性のずれからすぐに検知できるようになっています。

オープンソースといっても、個々の顧客の情報までもが公開されるわけではありません。ベースとなる元帳はオープンにしておきながら、顧客の個人情報は高度なセキュリティシステムによって厳重に守る。一見相反するアルゴリズムをテクノロジーによって両立させているところに、ビットコインの存在価値があるのです。
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