2018年2月21日 更新

ビットコインの未来をかけたスケーラビリティ論争

ビットコインに関わる人ならば、一度ならず聞いたことがあるのが、「スケーラビリティ」における問題。を求める人が増えにつれ取引量が上がり、現在のブロックの大きさでは対応ができなくなると言われています。この解決のために尽力してきたマイク・ハーン氏は謎の言葉を残し、開発コアメンバーから去りました。さて、今後スケーラビリティの問題はどこへ向かうのでしょうか。

スケーラビリティとは

スケーラビリティとは簡単に言うと、やっていることを大きな規模で行う事を意味しており、Webアプリケーションのスケーリングで例えてみると、そのアプリケーションをより多くの人が使えるようにする事といえます。スケーラビリティは、より多数のユーザーを扱えるように調整できるのであれば、個別のトラブルが複数あっても構わないということがあります。規模透過性のスケーラビリティは、負荷の度合いに応じてリソースプールの拡大や縮小を行う事で、位置透過性と言われるものは、ユーザーやリソースがどの位置にいるかを意識せずとも、普段と変わらない使い心地でシステムが利用できる事を意味します。そして、異種透過性では、システムを構成する機器やソフトウェアが異なっている場合でも、これを意識する事無く利用し管理できる事を意味します。
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スケーラビリティ(scalability)とは電気通信やソフトウェア工学において、システムまたはネットワークまたはアルゴリズムの、持つべき望ましい特性の1つで、利用者や仕事の増大に適応できる能力・度合いのこと。 一種の拡張性である。スケーラビリティの高さは様々な尺度で評価される。例として
規模透過性
負荷の高低に合わせてリソース・プールを拡大・縮小できること
位置透過性
ユーザーやリソースがどれだけ離れているか意識せずに、変わらない使い勝手でシステムが利用できること
異種透過性
システムを構成する機器やソフトウェアが異なっていることを意識せずに管理・利用できること
がある。スケーラビリティについて議論する際には規模透過性のみを問題にすることも多い。
例えば、スケーラブルなデータベースマネージメントシステムではプロセッサやストレージを追加することでより多くのトランザクションを処理できるようにアップグレードでき、またアップグレードをシャットダウンなしに実行できる。
ルーティングプロトコルがネットワークの規模に関してスケーラブルであると言われるのは、Nをネットワーク内のノード数としたときに、各ノードに必要なルーティングテーブルのサイズが O(log N) に従って増大するときである。

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Ledger Nano S(レジャーナノエス)
スケーラブル
 「スケーラブルなシステム」とか「スケーラビリティのあるシステム」といった言い方をする。どちらの場合も「規模の拡大に対応できる、拡大の余地が大きいコンピュータ・システム」といった意味。

スケーラビリティの問題とは

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スケーラビリティの問題とは、大変複雑難解な問題で、多くのソフトウェア開発では、万能の規範アプローチが存在しないことが多く存在するのです。そして、スケーラビリティの問題を解決する万能なアプローチ方法もない為に、問題をややこしくしている側面があるわけです。ビットコインの重要なシステムは、ブロックチェーンにありこれを処理して行くには、多数のコンピュータによる処理能力が必要になっていますが、これらを動かすための電力消費も、環境問題に直結していると言っても良いでしょう。マイニングはある意味早い者勝ち的な側面があり、現在大変な競争でもはや素人が手を出すすき間さえ見つかりません。早急にスケーラビリティを必要とする時、垂直にスケールするのが一番手っ取り早い方法ですが、そのやり方では永遠に続けることは出来ないのです。
スケーラビリティの問題は深刻だ。現在ブロックサイズの制限により、プロトコルレベルで7tps(取引/秒)までしか処理できず、これは一日で最大604,800取引までしか処理できないことを意味する。

VISAやMasterなどといった既存のトランザクション処理サービスは、最大で45,000tpsまで処理することができると言われている。通常状態ではおよそ10分の1の処理を行っており、一日にすると4億から5億程度のトランザクションを処理していることになる。トランザクションサイズは平均するとおよそ300bytesであり、仮に無制限のブロックサイズかつクレジットカードネットワークと同等のトランザクションを処理することになった場合、一日に129.6GBのブロックチェインデータが生成され、関連するサービス提供者やサーバー提供者ひとりあたり、年間47TBの容量を消費することになる。現在ノードは6,300近く建てられているため、累計300PBの膨大なデータが毎年蓄積されていくことになる計算だ。
…発端は、コア開発者のマーク・ハーンと、ギャビン・アンドリーセンが……スケールさせるためのXTの提案…ブロックサイズの上限を8Mに拡張し、その後、2036年までに、8ギガバイトにするというもので、8000倍するという提案でした。
この提案は、2つの視点から不評をよび、早々にコミュニティから拒否をくらいます。
一つ目に、仕様の変更は不可逆であり、一度変更してしまうと後戻りができないこと、それにもかかわらず、XTの提案は技術的な検証を経ておらず、場当たり的な極論におもわれたこと。
ふたつ目に、XTの提案のしかたが、…一方的な提案で、マイナーによるパワー投票という、いわばクーデーターに近い提案であったこと。
このようなことから、XT問題をめぐって、コミュニティは分裂してしまい、ガバナンスの危機が訪れるという憶測が飛び交いました。…価格が急落、300ドルを回復していた価格は一時200ドルを割るなど、大きな影響がありました。
ブロックサイズに関する議論など、スケーラビリティの問題はすでに耳にしたことがある人が多いと思いますが、現在の設計では秒間最大7トランザクションほどしか対応することができず、現状のままでは今後利用者が増えていくにつれて、決済の遅延、コストの増加など重大な問題が発生することが懸念されています。

ブロックサイズの引き上げの他に、Segregated Witnessの採用、Lightning Networkの利用など、スケールさせるために色々な改善、議論がなされていますが、スケーラビリティは現在抱える最も大きな課題の一つです。
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2016年冬にビットコインの取引に遅れが出る?

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しかしながら、残された時間は少ない。ハーン氏によれば、2016年の冬には恒常的なトランザクションの遅延が発生しはじめるとの予想だ。

ブロックサイズの引き上げに否定する人々の意見は主に、「ネットワークが分断されることへの懸念」「引き上げによってマイナーの集権化構造の助長」、あるいは「新しい”何か”を待つ」の3項目に分けられる。視点を変えればこれのどれも正しいが、実際のところ、6000億円の経済規模を持ち、今なおインターネット黎明期を超える速度で成長してしまっているビットコインがここで立ち止まることは難しい。
中国の採掘者によってブロックチェーンが支配されていると言われています。しかも、たった2人の採掘者がハッシュパワー全体の50%を担っているそうで、彼らがブロックチェーンの発展を望んでいないそうです。

そうなると、恐らくBitcoin XTは採用されないでしょう。

また、マイク・ハーンは、ネットワークは取引量の増加に伴い、容量不足に陥る寸前だと言っています。その場合、決済が滞り、詐欺が起こりやすくなり、ネットワークは信頼できないものになってしまうと言っています。

ネットワークが容量不足の事態になると、あらゆることがうまくいかず大混乱になると思っているようです。

価格は、未来の通貨になると考え、その将来を見込んでいる人たちに支えられています。しかし、ネットワークが崩壊し始めれば、多くの人たちはそうした状況をよく見極め、見限るかもしれません。そうなると価格が暴落するでしょう。
実際にそのような問題が起こった場合、ビットコインの暴落だけで済むのでしょうか。今現在、価格が安定して高い水準を維持していますが、2016年冬にかけて、価格が冷え込むようなことがあればロングポジションを取っている人にとって悩ましい問題になってくるでしょう。
ロングポジションは、「ロング」や「買いポジション」とも呼ばれ、マーケット取引において、買い持ちのポジションのことをいいます。……「将来的に値上がりする(上昇する)」と判断した投資対象を買って、値上がりした時点で売って決済する投資手法であり、決済した時の差額が損益(プラスの時は利益、マイナスの時は損失)となります。

Bitcoin XTとは

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Bitcoin XTとは、既存しているビットコインとは仕様の異なるコアシステムで、現在使用しているコアシステムは、Bitcoin Qtと呼ばれるものです。Bitcoin QtはBitcoinが開発した Bitcoin-Qt関連のEXEファイルの一種で、セキュリティ評価は不明となっています。このEXEファイルには、パソコンがビットコインの機能を実行する為に従う、ステップ・バイ・ステップの指示が含まれていますが、セキュリティ面が不安視されています。Bitcoin XTは、優れたプログラムとされていますが、Bitcoin-Qtと互換性が全く無い為に、仮にXTが採用された場合は、今までと別のブロックチェーンに分岐するという、ハードフォークが発生するという問題があるのです。
Bitcoin XTとは仕様の異なるコアシステムです。BIP101におけるブロックサイズの上限緩和提案がBitcoin XTの基となっています。

Bitcoin XTは既存のビットコインコア(Bitcoin-Qt)とは互換性がありません。仮にXTが採用された場合、今までと別のブロックチェーンに分岐するという「ハードフォーク」が発生します。
「XT」におけるブロックサイズの引き上げは、2016年1月までにネットワークのノードのうち75%が採用することで実現する。仮に75%に到達した場合、残りの25%とは切り離され、ネットワークはふたつに分断されることになる。ビットコインはオープンソースであり、様々な「コア」があるため、どれを選択するかはノードの自由だ。
XTを採用するノードの数を計測するXTnode.comによれば、既に全体の9.2%が採用していることが認められる。ネットワークのノードの過半数を占めると言われる中国のマイナーが採用しなければこれを実現することは難しいが、今のところ、中国のマイナーや取引所の間ではブロックサイズを8MBに引き上げることを承諾する非公式の協定書を作成しており、今後準備が整い次第「XT」に移行しはじめることが予想される。

XTが無理なら、アダム・バック博士の『2-4-8』案が

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4年間でブロックサイズの制限を8メガバイトにまで増加させるというものだ。同様に、コア開発者のジェフ・ガーズィック氏のBIP 102(もしくはそれと同様のBIP 202)は2メガバイトまでの増加を提案している。セグリゲイティッド・ウィットネスと組み合わせることにより、この案は最大4から8メガバイトのブロックサイズを効率的に提供することができる。……
しかしシャイルドバック氏はブロックサイズの増加を含まないソリューションについては懐疑的である。開発したウォレットが100万回以上ダウンロードされている彼によると、スケールするための追加レイヤーはシステムを不必要に複雑にし、その開発にはあまりに時間がかかるようになるとのことだ。

「ライトニングネットワークおよびそれと同様の提案はビットコイン全体に複雑性の爆発的な増加をもたらす。」とシャイルドバック氏は述べる。「そのプロトコルの実装、テスト、修正および展開には時間がかかる。数カ月ではなく数年単位でだ。しかしそれに必要なウォレットや決済プロトコルのようなインフラの実装は私が知る限り始まってすらいない。」
主要開発者の一人であるマイク・ハーン氏が脱退を表明したとのこと(ITmedia、TechCrunch)。

界隈ではかねてからスケーラビリティの確保が問題になっており、マイク・ハーン氏はその対策としてBitcoin-XTを提案していたが、最終的にこの案は広く支持者を集めることができなかった。

氏はこの状況に失望して開発から手を引き、現在はブロックチェーン技術を金融部門で採用することを目指す銀行の連合、R3CEVコンソシアムに参加しているとのことである。

また、現在「採掘」の大半が中国内で行われている点についても批判している。
爆弾発言を行い暴落に導いたマイクハーン氏もシャイルドバック氏もコアの開発、保守を行っている立場から事の重大さを把握し、規模を大きくしなければならないければ根本的な問題は解決できず、取引に大きな綻びをもたらす事態になりかねないと。

マイクハーン氏の告白は、膠着したBitcoin XTに対して中国を含むビットコインの命運を握った10人への最後通告だったのでしょうか。

肝心の採掘の50%を占める中国の2人の採掘者が2016年の冬までにXTに納得してくれないと、問題は解決しないようです。中国は闇採掘が横行したり、独自の仮想通貨を打ち出そうとしているなど、Bitcoin XT問題とどのように絡めて冷静に観察していかねばなりません。
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